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平成23年度第3四半期(10〜12月)の管内における発電所主要電気工作物破損事故について

平成24年4月9日
北海道産業保安監督部

 平成23年度第3四半期(10〜12月)に発生した管内における発電所主要電気工作物破損事故について、電気関係報告規則(以下、規則という。)に基づき当部に対して9件報告があり、概要についてとりまとめましたのでお知らせします。
 主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
 したがって、発電所に電気工作物を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」又は「発電用風力設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。

第1・四半期第2・四半期第3・四半期第4・四半期

No.1
件名 【風力】 自家用発電所変圧器破損事故
発生年月 平成23年10月
事故発生電気工作物 変圧器
事故の概要  通信異常の原因調査に伴い、ナセル内機器に問題のないことを確認するため機器の目視点検と変圧器の絶縁抵抗測定(22kV回路側(二次側))を実施した。この段階で問題が見つからなかったことから風車を起動させたところ数分後に風車が自動停止した。
 なお、風車の自動停止とほぼ同時に風車ナセルで発煙・発火が起きた。
事故原因 故意・過失(作業者の過失)
 今回、通信異常に伴う、変圧器の22kV回路側(二次側)の絶縁性能を確認したが、事故後の検証において、(1)ナセル内から火災が発生し、(2)風車開閉器の電力ヒューズが過電流により溶断していることが確認された。
 このことから、今回の事象は、変圧器周辺での漏電の継続を起因として、変圧器の690V回路側(一次側)の絶縁不良を想定・確認しないまま充電したことによるものと推定される。
再発防止対策  故障調査手順の改善及び他所への反映、保守員に対する同手順の理解及び類似事故防止の教育、定期点検時における技術基準等適合性のチェックリスト確認、アークディテクタセンサの追加、自動消火設備の設置、延焼した防音材の除去を行う。

No.2
件名 【火力】 自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成23年10月
事故発生電気工作物 ボイラー・節炭器管
事故の概要  空気予熱器の下にあるロータリーバルブ(電動駆動の粉粒体を送り出す装置)が止まったため運転員が現場確認したところ当該バルブからの水漏れを確認した。現場の状況から節炭器管の水漏れと判断しボイラを停止させた。
事故原因  設備不備(製作不完全)
 当該箇所において支持フレームとプロテクターに隙間があることから隙間部分が減肉し穴明きに至ったものと推定される。
 なお、隙間が開いた原因についてはガス中のダストによりケーシングが局部的に摩耗したためと推定される。
再発防止対策  事故原因を踏まえ検討中。

No.3
件名 【火力】 事業用発電所ガスタービン破損事故
発生年月 平成23年11月
事故発生電気工作物 燃焼器
事故の概要  ガスタービンの出口燃焼ガス温度のバラツキ大(重故障警報)により自動停止した。点検した結果、燃焼器尾筒(出口部の開口部)に損傷を確認した。
事故原因 保守不備(保守不完全)
 燃焼器尾筒は運転中の燃焼振動に伴い支持板の付根部に繰り返し応力が集中するとともに、燃焼器の内筒と尾筒との連結部である板バネの取付に緩みがあったことから、当該部で加振し支持板付根部に応力が過度に掛かり、亀裂が発生・進展したものと推定される。
再発防止対策  定期的に燃焼器内筒の板バネ部分の外径を測定し、健全性を確認することとした。

No.4
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成23年11月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管
事故の概要  ボイラーの圧力異常高により主燃料遮断が動作し自動停止した。点検した結果、燃料室最上部の水管に損傷を確認した。
事故原因 保守不備(保守不完全)
 過去に肉盛溶接した終端部に破孔があることから、当該部位における管と余盛高さが気流の乱れを生じさせ局部的に摩耗し、破孔に至ったものと推定される。
再発防止対策  溶接要領を見直して余盛り高さを規定するとともに、肉盛溶接端部を滑らかに加工することとした。また、恒久対策として天井部のキャスタによる防護を検討中である。

No.5
件名 【風力】自家用発電所変圧器破損事故
発生年月 平成23年11月
事故発生電気工作物 変圧器
事故の概要  風車内の変圧器の保護用遮断器が地絡過電圧により動作し風車が自動停止した。点検した結果、当該変圧器の絶縁抵抗並びに巻線抵抗に不良があった。
事故原因 設備不備(製作不完全)
 当該変圧器の一次側中性点が鉄心と接触し絶縁不良となったものと推定される。
 なお、一次側中性点と鉄心が接触した原因は変圧器を分解し究明する。
再発防止対策  当該変圧器につていは国産品に交換する。
 (故障品を分解して故障原因を究明してから再発防止対策を実施する予定。)

No.6
件名 【火力】 自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成23年12月
事故発生電気工作物 ボイラー 二次過熱器管
事故の概要  給水流量の異常があったことから現場をパトロールした結果、蒸気の漏洩音が聞こえたためチューブリークと判断し、ボイラーを停止した。
事故原因 保守不備(自然劣化)
 スートブロアにおいて焼却灰等による噴射口の詰まり、経年劣化による変形があり、噴射蒸気の範囲及び角度が変わったことから、二次過熱器管に直接当たり減肉したものと推測される。
 また、高温の雰囲気で長時間使用したことにより「管内面の水蒸気酸化スケールの成長」及び「管外面の高温酸化スケールの成長・剥離」により肉厚が減少し、内圧によるクリープ損傷も進行したため、最終的に破孔に至ったものと推定される。
再発防止対策  定期整備時及び自主検査時に、今回破孔した管及び減肉管箇所周辺の目視、触手、肉厚測定を実施することとし、経過を観察する。

No.7
件名 【風力】 自家用発電所発電機破損事故
発生年月 平成23年12月
事故発生電気工作物 発電機
事故の概要  風車が自動停止したので現地調査したところ、昇圧用変圧器の二次側遮断器が地絡過電圧継電器により動作していることを確認した。発電機固定子巻線の対地間絶縁抵抗を三相一括で測定したところ、絶縁抵抗が0MΩであった。
事故原因  原因調査中
再発防止対策  事故原因を踏まえ検討予定。

No.8
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成23年12月
事故発生電気工作物 ボイラー 節炭器管
事故の概要  節炭器入口ヘッダ部で蒸気漏洩が発生し、ボイラーが緊急停止した。調査したところ節炭器管の溶接部で漏洩しているのを確認した。
事故原因 保守不備(保守不完全)
 長期間の使用により耐火物と節炭器管との隙間へダスト等が浸入し、節炭器管の動きを阻害したために、過去に応力緩和対策として施工したスリット部で応力が高くなり破孔に至ったものと推定される。
再発防止対策  事故原因を踏まえ検討予定。

No.9
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成23年12月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管
事故の概要  運転中、圧力異常高によりボイラーが緊急停止した。調査した結果、炉内蒸発管と蒸発管貫通部の水冷管の破孔が確認された。
事故原因 設備不備(施工不完全)
 燃焼室前面壁のプロテクタ端部において水管とプロテクタ厚みとの段差により偏流が生じ局部的に水管が摩耗し、減肉破孔に至ったものと推定される。
再発防止対策  プロテクタを撤去するとともに、防護が必要とされる部位に耐火キャストを施すこととした。

北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311
(内線 2720〜2722)
ファクシミリ:011-709-1796
E-mail hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp

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