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平成23年度第一四半期(4〜6月)の管内における自家用電気工作物からの波及事故について

平成23年 9月 1日
北海道産業保安監督部

第1・四半期第2・四半期第3・四半期第4・四半期

 平成23年度第一四半期(4〜6月分)の管内における自家用電気工作物の破損等により一般電気事業者の電力供給に支障を与えた事故(波及事故)について、電気関係報告規則に基づき5件の報告があり、概要についてとりまとめましたのでお知らせいたします。
 電気工作物を設置する者には、感電、火災及び供給支障等の防止を図るために「電気設備の技術基準」に適合するよう電気工作物を設置し、維持することが求められております。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、これら事故に伴う損失・被害を十分に認識し、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。

No.1
発生年月 平成23年4月
事故発生
電気工作物
変圧器(定格:6.6kV、製造年:1993年)
事故の状況  事業場で火災が発生して負荷設備に延焼した際、(1)当該負荷設備に短絡が発生して配線用遮断器(MCB)(A)が機能せず、次に、(2)この過電流により変圧器が焼損して内部地絡が発生したが、高圧カットアウトスイッチ(テンションヒューズ付)(B)も機能しなかったこと等により、波及事故に至った。
 過去に変圧器を小容量のものに変更した際、過電流に対する保護協調の見直しを行わなかったこと、すなわち、上記A(変圧器2次側)及び上記B(変圧器1次側)を適切に選定し直さず、当該保護装置が機能しなかったもの。
 なお、この時、高圧気中開閉器用の地絡継電器電源は、変圧器2次側から供給されていたため、当変圧器の内部地絡で電源が失われて高圧気中開閉器は開放動作しなかった。
 事故時、天候は晴れ。
事故原因 過失(火災)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:880kW、供給支障時間:55分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策
  1. 保護装置を設備容量に見合った保護装置(テンションヒューズ、漏電遮断器)に交換。
参考図 単線結線図(PDF形式/28.4KB)

No.2
発生年月 平成23年5月
事故発生
電気工作物
送電線(定格:66kV、設置年:1961年)
事故の状況  自社送電線1条が断線(強風で飛来した樹木が激突したと推定)したことから、電気事業者に電力が供給されず波及事故となった。
 なお、送電線路区間の樹木は巡視・点検をして計画的に伐採を行っていたが、当日の事故は借地外の健全な樹木に落雷し、当該樹木が倒壊し強風で飛来したもの(付近住民からの落雷目撃情報より推定)。
 事故時、雷・強風注意報発令中。
事故原因 他物接触(樹木接触)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:3,700kW、供給支障時間:33分
(使用電圧:66kV、電気主任技術者の選任形態別:自社)
再発防止対策
  1. 当該線路の管理区域範囲外の倒壊危険木についても、引き続き状況 把握に努め、必要時には所有者に伐採の要請を行う。
  2. 当該線路の巡視・点検の精度を上げ今後も計画的に伐採を行う。
参考図 事故状況

No.3
発生年月 平成23年5月
事故発生
電気工作物
高圧引込みケーブル(定格:6.6kV、製造年:1979年)
事故の状況  事業場に設置する設備の仕様変更のため、不要設備を解体していた解体業者の作業者が、高圧引込みケーブルの入った金属管を、不要管と間違えて電動カッターで切断した。
 この時、当該ケーブルの芯線と電動カッターの刃及び金属管との間で地絡状態となり、また地絡継電器が設置されていなかったため高圧気中開閉器が開放せずに波及事故となった。
 なお、作業者に被害はなかった。
 これは、電気主任技術者が解体業者の責任者に対し、金属管には高圧が通電していることを事前に伝えていたが、ケーブル箇所を示すなど明確な内容は、現場作業者に伝わっていなかったもの。
 事故時、天候は曇。
事故原因 故意・過失(作業者の過失)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:200kW、供給支障時間:36分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策
  1. 作業前に、設置者・電気主任技術者及び業者で打合せを行い、活線部の位置を確認し表示を行う。
  2. 2.受電設備の撤去は、北電側の高圧気中開閉器を開放して、停電状態を確実に確認した後に実施する。
参考図 事故状況1事故状況2単線結線図(PDF形式/32.3KB)

No.4
発生年月 平成23年5月
事故発生
電気工作物
高圧気中開閉器(定格:7.2kV、300A、製造年:2009年)
事故の状況  事業場を全停電して年次点検を複数のチームを組んで実施していた時、作業者が誤って高圧気中開閉器を投入したため、高圧気中開閉器負荷側の断路器1次側に取り付けてあった接地短絡器具により、三相短絡・地絡が発生し波及事故となった。
 これは、作業者の一人が手順の勘違いにより責任者の許可を得ずに当該開閉器を投入したこと、また作業責任者においても必要な表示札をつけ忘れていたことや作業の監視を怠っていたことにより事故となったもの。
 事故時、天候は雨。
事故原因 故意・過失(作業者の過失)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:170kW、供給支障時間:22分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:自社)
再発防止対策
  1. 作業関係者各々の責任と権限を、作業計画書で明確にする。
  2. 作業前ミーティングでは、各々の責任と権限及び作業手順を確認し合うとともに、危険予知を実施する。
  3. 作業責任者は、操作禁止機器に表示札を取り付ける。
  4. 作業責任者は、作業の監視・指示及び安全確保を確実に実施する。
    また、電気主任技術者も適宜巡視を行う。
参考図 単線結線図(PDF形式/22.4KB)

No.5
発生年月 平成23年6月
事故発生
電気工作物
高圧ガス開閉器(定格:7.2kV、200A、製造年:1996年)
事故の状況  高圧ガス開閉器内蔵の計器用変圧器の絶縁劣化(推定)により当該変圧器より地絡が発生した。この時、制御回路にも過大な電流が流れ、過電流防止の電源ブレーカーが動作し電源が途絶えたため、開閉器が制御(開放)できずに波及事故となった。
 なお、当該事故発生3ヵ月程前に実施した年次点検で、当該開閉器の絶縁低下傾向(分岐開閉器2次側〜負荷開閉器1次側間の絶縁測定値が、前回測定値100GΩから80MΩに急減)が現れていたため、次回年次点検時に、更新の予定であった。
 天候は曇。
事故原因 保守不備(自然劣化)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:300kW、供給支障時間:76分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策
  1. 交換推奨年を目安として機器は早めに更新する。
参考図 単線結線図(PDF形式/30.2KB)

北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311
(内線 2720〜2722)
ファクシミリ:011-709-1796
E-mail hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp

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