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平成26年度第4四半期(1月〜3月)の管内における発電所主要電気工作物破損事故について

平成28年 5月 9日更新
北海道産業保安監督部

 平成26年度第4四半期(1月〜3月)に発生した管内における発電所主要電気工作物破損事故について、電気関係報告規則(以下、規則という。)に基づき当部に対して10件の報告があり、概要についてお知らせします。
 主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
 したがって、発電所に電気工作物を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」又は「発電用風力設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。

第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期

No.1
件名 【火力】自家用発電所発電機破損事故
発生年月 平成27年1月
事故発生電気工作物 発電機
事故の概要 ・発電機を起動し同期併入したところ、重故障によりトリップ。
・発電機開放点検の結果、ロータ楔(くさび)つなぎ目及びコア端部に過熱痕、カップリング面の損傷を確認。
事故原因 保守不完全(自然劣化)
・遮断器投入不良により異常電圧が発生し、経年による発電機の絶縁耐力低下箇所で絶縁破壊し地絡事故に至ったと推定する。
・なお、前年9月の遮断器の整備・点検では動作が緩慢となっている部位はなかった。
再発防止対策 ・当該発電機の遮断器を更新し、投入状態を保持する機構部及び可動部について正常時の動作状態の確認を行い、今後のメンテナンスに役立てる。

No.2
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成27年1月
事故発生電気工作物 ボイラー 水冷管
事故の概要 ・運転中、燃焼室上部圧力極高の警報が発報し、主燃料遮断(MFT)によりボイラーが自動停止。
・ボイラーを点検した結果、燃焼室において水冷管の破孔を確認。
事故原因 保守不備(保守不完全)
・燃焼室内に設置された炉内蒸発管の耐火材下部が摩耗損傷し、壁面を伝い下降する流動砂の流れが損傷部位で垂直方向から右側面壁側へ向かう斜め方向の下降流となり、前面壁水冷管の側面へ流動砂が当たり摩耗損傷させた。
再発防止対策 ・開放点検時には耐火材形状の点検を実施し、流動砂の下降流を妨げていない事を確認する。

No.3
件名 【風力】自家用発電所増速機破損事故
発生年月 平成27年1月
事故発生電気工作物 増速機
事故の概要 ・風車の潤滑油圧低警報が発生し、風車停止。
・調査の結果、遊星歯車1個の軸受が損傷を確認。
・運転継続は困難と判断し、増速機破損事故と判断。
事故原因 設備不備(製作不完全)
・遊星歯車軸受に自動調心コロ軸受を使用していたためコロの片当り等が発生し、コロの破片を噛み込んだことにより軸受が損傷。
再発防止対策 ・遊星軸受の構造を円筒コロ軸受に変更。
・増速器潤滑油フィルター交換時に金属粉を確認し、異常が確認されたらファイバースコープ等で確認する等の方法で監視を強化する。

No.4
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成27年2月
事故発生電気工作物 ボイラー 節炭器管
事故の概要 ・通常運転中、パトロールで節炭器下部ホッパーのシンダー回収配管フランジから水滴を確認し、ボイラー消火。
・点検した結果、節炭器管破孔を確認。
事故原因 保守不備(保守不完全)
・スートブロワ噴射蒸気が噴射開始された直後に当たる位置になることから、ドレン混じりの蒸気が噴射されたことによるドレンアタックによるものと推定。
再発防止対策 ・ドレン抜きタイマーの変更。
・スートブロワスタート時の噴射ノズル端部直下の節炭器管にプロテクター取付 他。

No.5
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成27年2月
事故発生電気工作物 ボイラー
事故の概要 ・ボイラー消火作業開始後、バーナー点検窓が一度暗くなり、すぐに明るくなったのを確認。
・消火作業に入り、燃料手動弁及び遮断弁を閉止。
・イグナイター点火、燃料ラインフラッシング蒸気弁開後、ボイラー後部で爆発音。
・その後、ボイラー出口の煙道に破損を確認。
事故原因 故意・過失(作業者の過失)
・バーナー減本作業時に、バーナーが失火、回復を繰り返したため、未燃ガスが煙道に滞留し、残油処理のためイグナイターを点火した際、未燃ガスに引火し、爆発に至ったものと推定。
再発防止対策 ・ボイラー消火作業手順書の見直し。
・ボイラー点火・消火作業に関する教育を行う。
・経験の浅い操業員が一人でオペレーター担当をさせないようにする。

No.6
件名 【風力】自家用発電所発電機破損事故
発生年月 平成27年2月
事故発生電気工作物 発電機
事故の概要 ・発電機用遮断器トリップが発生し、風車停止。
・調査の結果、発電機固定子巻線の絶縁抵抗値(U-対地間)の低下を確認。
 また、発電機内部点検において、異臭及び損傷痕を確認。
・運転継続は困難と判断し、発電機破損事故と判断。
事故原因 設備不備(施工不完全)
・過去に発電機固定子を補修した際に実施した固定子インパルス試験を行ったことがターン間絶縁の劣化を早めたと推定。
 その後の運転停止に伴うヒートサイクル及び電磁振動により、絶縁劣化が進行し、短絡事故に至ったと推定。
再発防止対策 ・工場補修時の試験方法の確認として、固定子コイルの巻き替え補修を行った場合のみインパルス試験を実施するが、その他の場合は耐電圧試験のみとする。
・使用中の発電機の点検内容を見直し、ファイバースコープで発電機内部の目視点検を追加するとともに、軸絶縁測定、ベアリング診断、振動測定等を実施する。
・今後、計画的に固定子コイルのインパルス耐量を対策された発電機に交換する。

No.7
件名 【火力】自家用発電所ボイラー破損事故
発生年月 平成27年3月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管
事故の概要 ・運転中、燃焼室上部圧力極高の警報が発報し、主燃料遮断(MFT)によりボイラーが自動停止。
・ボイラーを点検した結果、燃焼室において炉内蒸発管の破孔を確認。
事故原因 保守不備(保守不完全)
・炉内蒸発管直下の炉底ノズルが折損し、流動砂による蒸発管の摩耗が著しく進行し破孔に至ったものと推定。
再発防止対策 ・開放点検時に炉底ノズルの損傷状況を注視し、燃焼室水管と炉内蒸発管の肉厚測定実施時期を検討し対応することで炉内蒸発管の損傷防止に努める。

No.8
件名 【火力】ボイラー燃料油漏洩事故
発生年月 平成27年3月
事故発生電気工作物 燃料配管
事故の概要 ・外部より放水口付近で油臭がする旨の連絡を受け、放水口付近に油溜まりを確認。
・オイルフェンス及び油吸着マットの敷設による油の流失防止作業等を実施。
・燃料配管の埋設部より燃料油が漏洩していることを確認。
・土中の汚染部分を特定し、汚染土の除去作業を実施。
事故原因 ・埋設配管のうち防食施工未実施部分が経年的な腐食により破孔し、燃料油の漏洩に至ったもの。
再発防止対策 ・軽油配管のうち腐食・破孔が確認されたのは防食施工未実施であり、紡織施工箇所に腐食・破孔等は確認されなかったことから配管取替時に埋設部全箇所について防食施工を実施。
・定期的に気密試験を実施。
・4回/日の放水口の巡視の実施。

No.9
件名 【風力】自家用発電所逆変換装置破損事故
発生年月 平成27年3月
事故発生電気工作物 逆変換装置
事故の概要 ・逆変換装置異常警報が発生し、風車停止。
・調査の結果、逆変換装置のスレーブユニットの破損を確認。
・その他機器に異常のない事を確認し、マスターユニットのみで運転再開。
事故原因 設備不備(製作不完全)
・風速の急激な増加によりIGBT出力電圧(直流)が閾値を超えることによりIGBT周波数変換器に過大な熱負荷等が発生し、素子が破損した。
再発防止対策 ・直流電圧が過大にならないような制御ソフトを導入する。

No.10
件名 【風力】自家用発電所発電機破損事故
発生年月 平成27年3月
事故発生電気工作物 発電機
事故の概要 ・風車停止。
・調査の結果、発電機固定子巻線の絶縁抵抗値(三相一括)の低下を確認。
・運転継続は困難と判断し、発電機破損事故と判断。
事故原因 設備不備(製作不完全)
・コイル組立時にコイル絶縁を損傷。
・劣化が進行し、レアショートが発生し、その部位に電流が集中することにより過熱した。
・過熱が進展することにより、導体が溶融し、相間短絡に至った。
再発防止対策 ・コイル巻き替え補修時に、コイルの絶縁層の厚化を行い、コイルエンド部をガラステープによる被覆・保護を行う。
・定期点検時(1回/年)に、絶縁抵抗測定を実施し、変化を確認した場合には、巻線抵抗値バランスを確認する。

北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311
(内線 2720〜2722)
ファクシミリ:011-709-1796
E-mail hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp

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