北海道産業保安監督部
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平成30年(2018年) 年頭所感

平成30年 1月 1日

経済産業省 北海道産業保安監督部長 伊藤 正義

伊藤 写真

 平成30年の新たな年の訪れを謹んでお喜び申し上げます。
 北海道産業保安監督部長として3回目の新年を迎えました。

 皆様には、日頃から国民の安全と安心を守るための産業保安政策に格別のご理解とご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
 新年を迎えるにあたり、取り組むべき課題について、一言申し上げます。

 東日本大震災の避難者が、未だ全国に約9万人いるという昨年7月に、今度は、九州北部豪雨による災害が発生しました。自然災害がいつどこで起きても不思議ではない、電気・ガス等のライフラインを担当する我々は、常に備えなければならないということを再認識させられました。それぞれのリスクに応じた事業継続計画(Business Continuity Plan、BCP)を作成し、絶えず見直しを行うなど、BCPや保安対策は、ここまでやったから十分というものではないということを常に心がける必要があります。
 被災された全ての皆様に心からお見舞い申し上げますとともに、捜索、復旧及び復興に携わる全ての関係者の皆様に深く敬意を表するものです。

 AI・IoTの時代、情報セキュリティ対策を強化する必要があります。大企業はもとより中小企業であってもその重要性に変わりはなく、(独行)情報処理推進機構(IPA)の「SECURITY ACTION」を活用するなど、情報セキュリティ対策をはじめましょう。

 昨年も日本の代表的な企業等の不正が多数発覚しました。利益第一主義に陥り、そのためには手段を選ばないという風潮が蔓延しているのかもしれないと思うと、残念です。
 奮闘努力を重ねる「こはぜ屋」のような日本のものづくりへの情熱や矜持はどうなったのでしょうか。組織全体の体質改善、そのためにはコミュニケ―ションが重要であると昨年の所感で述べさせていただきましたので、ここでは省略しますが、年頭にあたり『保安対策の徹底やお客様を重視する姿勢はもちろん、法令や契約だけでなく、倫理や社内外のルールを順守しないことが組織の損失につながるという「リーガルリスク(Legal Risk)」について、協力会社を含めた全ての職員一人一人に意識づけすることの必要性』を強く訴えさせていただきます。

 産業事故やトラブルの発生件数やそれに伴う死傷者数は、近年、減少傾向にありますが、残念ながら、重大事故は随時発生しています。その要因は、設備の老朽化のほか、ベテラン労働者の引退にあたり、彼らが培ってきた保守管理の高度な技能が次世代に継承されていないという業種を横断した構造的な問題があるようです。継承だけでは取りこぼしが起きそうな気がします。新技術を活用した新しい時代の保安にチャレンジするという主体性のある新世代の保安人材の育成を急ぐ必要があります。

 いびつな年齢構成や、育児や介護の負担を抱える職員の増加等により、従来の働き方を前提としたままで成果を出し続けることには限界が近づいています。今こそ、働き方改革に率先して取り組み、大震災などが発生した場合でも国民の安全と安心を守るという組織の使命に応えるため、職員全員が活き活きと働ける職場環境の整備に取り組みます。
 特に、仕事と家庭の両立を認めないハラスメントの総称としてファミリーハラスメント(ファミハラ)という言葉があります。育児や介護等で休暇を取得した職員の支援に入る職員の負担軽減や適正な評価などの対策も含めた総合的な「ファミハラ」の防止に努め、職員一人一人がワークライフバランスを確保し、誇りを持って活き活きと働き、与えられた使命に応える成果を出し続けることできる職場環境を創ります。
 では、24/7対応が求められる保安に携わる人間として、「働き方改革の時代にどう生きるか」考えてみます。

 限りある人員で、かつ、限りある時間で、成果を出し続けなければならない(働き方改革の)時代です。指示待ち人間を抱えている余裕はありません。退場願います。

 職員一人一人に対して、「能動的に判断する主体として、自分の立ち位置を把握して全体を見渡すことができる能力」を求めます。そのためには、今まで以上に管理職の役割が重要になります。管理職は、業務を「見える化」して全職員と情報共有し、職員とのコミュニケーションを通じて刻々と変化する状況を評価し、自らの考えを職員にフィードバックし、職員が主体的に行動できる環境を整え続けなければならないと思います。
 今まさに、職員一人一人の意識を改革して、「それぞれ自分の立ち位置で、三歩先まで読むこと(Proactive)ができ、想定外は起きるものという前提で、想定外のことがあっても対応する能力(Flexible)」を備えた組織に代えていくことが求められています。そういう組織であれば想定外が起きても、「新幹線台車亀裂の『首の皮一枚』対応」のように厳しく批判されるようなことにはならないと思います。

 なにやら難しくなってきました。うまく伝わっているか心配です。繰り返します。

 二刀流が話題となっているBaseballですが、監督の指示(マニュアル)どおりに自分のポジションで最善を尽くすだけでいいのでしょうか。否。「働き方改革の時代にどう生きるか」のヒントは、Footballにあると思います。
 チームとして、狙いとしているボールの動かし方や、ボールがないところでの動き出しやポジショニングといったものが、先発選手(職員)のみならずベンチ(時短職員や休暇明けの職員)と共有され、ピッチに立つ選手は試合状況、相手とのパワーバランス(それぞれの業務の進捗状況や課題)を肌身に感じた上で判断を下しており、その状況を監督(管理職)が適時、適切に評価し、フォーメーションや選手の交代で対策し、勝利(全職員で共有した目標)を目指すというイメージです。
 これには、自衛隊「特殊部隊」の創設者である伊藤祐靖氏の『人は主体的に生きて初めて力を発揮する。組織の目指すところに各人が価値を見いだし、主体性を持った力が集約してこそ、組織は強固な推進力を持つ。だから、組織にとって最も大切なことは、各人の意志を育て、集約することなのだ。』(2017.2.11「週刊東洋経済」P96)という意見も大いに参考になります。

 6月にはW杯ロシア大会が開催されます。各国代表は、チームのProactiveと Flexibleをどう表現するのでしょうか。サッカー観の異なる各国代表の激突や日本代表の活躍が今から楽しみです。「働き方改革の時代にどう生きるか」のヒントを得るために、先ずは、週末にスタジアムへ繰り出しましょう!

 各分野を担当の課別にみてみますと、

≪保安課≫ 昨年、都市ガス事業では、改築・解体・給排水工事などの他工事等による漏えいや、消費機器から漏えいしたガスに着火するなどによる事故が15件(一昨年12件。以下、( )は一昨年の件数。)ありました。高圧ガスでは、漏えい、容器の盗難など26(48)件。LPガスでは、漏えいなど8(6)件。石油コンビナートでは、漏えい、火災などの異常現象が13(9)件。火薬では、がん具煙火の消費の現場で火災などの事故が3(2)件発生しました。
 当部としては、事故事例及び再発防止対策等の保安情報の広報に努めるとともに、都市ガス事業においては、経年管の腐食によるガス漏えい事故の防止や地震対策として、引き続き、ポリエチレン管等への計画的な入替えや可能な限りの計画の前倒しについてガス事業者を指導するとともに、灯外内管の入替えを建物の耐震化に資する対策の一環と位置付け、関係府省及び自治体と連携し、需要家に注意を喚起します。
 更に、国民の安全と安心に応えるため公衆災害の撲滅を目指し、計画的な耐震対策の啓発や防災訓練を支援します。

≪電力安全課≫ 昨年、「電気事故報告(電気関係報告規則第3条)」が33(67)件あり、うち、送電鉄塔の作業員が感電負傷するという事故が1(死傷事故7)件発生しました。公共の安全を確保し、環境の保全を図るため、立入検査等を厳正に行うとともに事故事例及び再発防止対策等の保安情報の広報に努めます。

≪鉱山保安課≫ 昨年は、重傷1件と軽傷1件の災害(一昨年は「ゼロ災害」)が発生しました。このため「第12次鉱業労働災害防止計画(5年間)」の目標である「ゼロ災害」に対し実績は8件となり、目標は達成できませんでした。今年は「第13次計画(5年間)」の初年度になります。心機一転、「ゼロ災害」の目標達成を目指し、厳しく監督して参ります。

≪鉱害防止課≫ 昨年5月に、坑廃水処理費用の一部について補助金を受けている休止鉱山から、一昨年8月の記録的な豪雨時に想定を超えた沢水が流入して、未処理の廃水を含む沢水を公共用水域に排出したという報告がありました。当部では、報告を受けて直ちに現地調査を行い、業務規程の順守及び施設の機能保全に係る改善等の再発防止策を講じて鉱害防止に万全を期すよう求めました。
 なお、本件で鉱害問題は発生していません。
 引き続き、幌別硫黄や豊羽など管内に25(29(休止から廃止に移行して4減))ある主たる休廃止鉱山の坑廃水処理等の鉱害防止対策を着実に実施するとともに、我が国初となるパッシブトリートメントの導入による取り組みを支援し、河川環境等の保全を通じて農地や沿岸海域における鉱害を防止します。

≪釧路産業保安監督署≫ 昨年は、上述(鉱山保安課の項を参照)のとおり2(0)件の災害が発生しました。国内唯一の坑内掘炭鉱である釧路炭鉱の特性に応じた、適時、適切な監督に努めます。

 本年も職員一同、国民の安全と安心を守るため、強い使命感を持って、科学的・合理的な判断、業務遂行の透明性、中立・公正性をモットーに全力で取り組んで参りますので、産業保安政策へのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、本年が皆様にとって大きな飛躍の年となることを祈念いたしまして、新年の挨拶とさせていただきます。

北海道産業保安監督部 管理課
電話 011-709-2311 (内線) 2811〜2812
ファクシミリ 011-709-4143
E-mail hokkaido-kanri@meti.go.jp

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