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平成26年度第2四半期(7月〜9月)の管内における波及事故について

平成27年 3月26日
北海道産業保安監督部

 平成26年度第2四半期(7月〜9月)に発生した管内における自家用電気工作物の破損等により一般電気事業者の電力供給に支障を与えた事故(波及事故)について、電気関係報告規則に基づき12件の報告があり、概要についてとりまとめましたのでお知らせいたします。
 電気工作物を設置する者には、感電、火災及び供給支障等の防止を図るために「電気設備の技術基準」に適合するよう電気工作物を設置し、維持することが求められております。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、これら事故に伴う損失・被害を十分に認識し、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。

第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期

No.1
発生年月 平成26年7月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、SOG付 製造年:2006年)
事故の状況  当日は付近一帯で雷が頻発していた。
 電力会社の変電所の地絡継電器が動作した波及事故が発生。
 停電の連絡を受けた外部委託の主任技術者が点検を実施したところ、高圧気中開閉器の負荷側ブッシングが全相黒変し、ブッシングと外箱の接合部の溶損及び外箱には直撃雷によると思われる穴が開いていることを確認。
 直撃雷により高圧気中開閉器が絶縁破壊をおこし制御装置も同時に焼損して波及事故に至ったものと推定。
 なお、当該高圧気中開閉器には、避雷器が内蔵されておらず、事故発生前に実施した月次点検では、異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:960kW、供給支障時間:46分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  直撃雷に対しては効果が無いと思われるが避雷器の設置を検討する。
参考図 単線結線図(PDF形式/174KB)写真(PDF形式/387KB)

No.2
発生年月 平成26年8月
事故発生電気工作物 構内1号柱(6.6kV配電線)
事故の状況  当該事業場の社員が運転する重機(バックホー)が処理所内を移動中に配電線の高さを考えずに配電線下を通過した際、高圧ケーブルを引っかけて走行し、構内第1柱を引きずり倒した。
 その際、地絡継電器が動作し、高圧気中開閉器が開放したが、構内第1柱が倒れた影響で電力会社の架空線が事業場の鉄門に触れて地絡し、電力会社の変電所の地絡継電器が動作し波及事故に至った。
事故原因 故意・過失(作業者の過失)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:330kW、供給支障時間:56分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策 1.重機の移動のルートを変更し、配電線下の通過を禁止する。
2.作業員には、電気主任技術者から安全教育を行う。
参考図 単線結線図(PDF形式/153KB)写真(PDF形式/996KB)

No.3
発生年月 平成26年8月
事故発生電気工作物 高圧ガス開閉器(定格:7.2kV、200A、GR付 製造年:1994年)
事故の状況  当日の天候は晴れていたが濃霧注意報が出ていた。
 電力会社の変電所の方向地絡継電器が動作して配電用遮断器が開放し、波及事故が発生。
 携帯電話に停電警報が入ったことから外部委託先の電気主任技術者が現地に向い点検したところ、地絡保護継電器の地絡表示が出ており、高圧ガス開閉器の動作表示がトリップ状態であった。
 PGS二次側〜LBS一次の絶縁抵抗測定値が0MΩだったため高圧ガス開閉器の外観を確認したところ、本体の膨らみと上部一次側に変色と煤を確認した。
 高圧ガス開閉器の上部に亀裂があることから、以前よりガスが抜けていて、亀裂から雨水が浸入して絶縁が劣化して地絡し、地絡保護継電器が動作し開閉器が開放した際にアークによって一次側が短絡状態となったものと推測。
 なお、当該高圧ガス開閉器は設置後20年を経過していた。
事故原因 保守不備(保守不完全)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:140kW、供給支障時間:49分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  電気工作物の台帳をよく確認し、機器更新計画を立案して機器等の更新交換を計画的に進める。
 高圧気中開閉器(SOG付き)に交換。
参考図 単線結線図(PDF形式/200KB)写真(PDF形式/281KB)

No.4
発生年月 平成26年8月
事故発生電気工作物 高圧受電設備 屋内キュービクル
事故の状況  当日は、低気圧の接近により非常に激しい雨が降り続いていた。
 電力会社変電所の方向地絡継電器が動作し、配電用遮断器が開放。
 電力会社から当該事業所が水没しているとの連絡を受け、外部委託の主任技術者が現場に向かったところ、隣接する河川が氾濫して構内が約1m冠水していた。
 区分開閉器が投入状態で、継電器が動作していないことから、水没により地絡、短絡が発生し、地絡継電器電源はトランス二次側から供給しているため継電器が動作せず、波及事故に至ったものと推測。
 なお、最近の年次点検及び月次点検では異常は無かった。
事故原因 自然現象(水害)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:30kW、供給支障時間:90分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  河川の氾濫等が予想される場合は事前に区分開閉器を開放する。
参考図 単線結線図(PDF形式/107KB)写真(PDF形式/197KB)

No.5
発生年月 平成26年8月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、300A、SOG付 製造年:2000年)
事故の状況  事故発生前日、周辺で降雨及び落雷が発生していた。
 電力会社の変電所の過電流継電器が動作したが、再閉路成功し、波及事故には至らなかった。
 翌日(事故当日)当該事業場で相間電圧にバラツキがあって一部電気が使用できなかったため点検したところ、区分開閉器と分岐開閉器間のOC電線が垂れ下がっているのを発見し、電力会社に連絡した。
 この間にも変電所で地絡を検出していたが波及事故には至っていない。
 電力会社がOC配線を改修した際樹木に焼損痕を発見。
 電力会社と主任技術者が点検した後、区分開閉器を投入した10分後に区分開閉器が爆発し、急いで分岐開閉器を開放したが間に合わず、波及事故に至った。
 外観点検及び絶縁測定結果では異常は認められなかったが、日頃から樹木の接近が見られ、迅速な対応をしていなかったことから、前日に樹木に落雷し、接近していたOC電線、高圧気中開閉器が損傷していたものと推定。
 なお、事故発生前に実施した年次点検、月次点検では、異常は認められなかった。
事故原因 保守不備(保守不完全)、自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:250kW、供給支障時間:7分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  定期的に樹木の伐採・枝払いを行い、安全な離隔距離を保つ。
参考図 単線結線図(PDF形式/153KB)写真(PDF形式/480KB)

No.6
発生年月 平成26年8月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、SOG付、 製造年:1999年)
事故の状況  当日は、発達した大型低気圧が接近し雷雨が発生していた。
 電力会社の変電所の地絡継電器が動作した波及事故が発生。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、受電柱に施設する高圧気中開閉器の焼損を確認。
 誘導雷により高圧気中開閉器内部が絶縁破壊して、内部地絡及び短絡が発生し波及事故に至ったものと推定。
 保護装置は動作したが開閉器そのものが焼損したことから、波及事故を防ぐことができなかった。
 なお、高圧気中開閉器には、避雷器が内蔵されておらず、事故発生前に実施した月次点検では、異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:652kW、供給支障時間:61分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  避雷器内蔵の開閉器を設置する。
参考図 単線結線図(PDF形式/97.1KB)写真(PDF形式/625KB)

No.7
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、DGR付、 製造年:2011年)
事故の状況  当日は、周辺で雷が頻発していた。
 電力会社の変電所の過電流継電器が動作した波及事故が発生。
 電力会社が当該事業場の分岐開閉器をクイック操作した際、事業場区分開閉器からアークが発生したため分岐開閉器を開放して停電を解消した。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、区分開閉器負荷側ブッシング及び本体上部に変色や変形を確認。
 誘導雷により高圧気中開閉器内部が絶縁破壊して短絡、波及事故に至ったものと推定。
 DGR制御リレー制御線も焼損しており、保護装置は動作せず、波及事故を防ぐことができなかった。
 なお、高圧気中開閉器には、避雷器が内蔵されておらず、事故発生前に実施した月次点検では、異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:48kW、供給支障時間:87分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  避雷器の設置を検討。
参考図 単線結線図(PDF形式/153KB)写真(PDF形式/0.99MB)

No.8
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、300A、DGR付、 製造年:2008年)
事故の状況  当日は、雷を伴う強い雨が断続的に降っていた。
 電力会社の変電所の地絡継電器が動作した波及事故が発生。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、高圧気中開閉器の発火焼損を確認した。
 雷の影響で開閉器内部で地絡し、絶縁破壊を起こし焼損事故に至ったものと推定。
 高圧気中開閉器は、DGR付きであったものの開閉器そのものが焼損したことから、波及事故を防ぐことができなかった。
 なお、当該事業場には避雷器は設置しておらず、事故発生前に実施した月次点検では異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:788kW、供給支障時間:64分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  避雷器を設置する。
参考図 単線結線図(PDF形式/98.0KB)写真(PDF形式/658KB)

No.9
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、DGR付、 製造年:2013年)
事故の状況  当日は、雷雲が発達接近し、雷光雷鳴があった。
 電力会社の変電所の過電流継電器及び地絡継電器が動作して波及事故が発生。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、開閉器底面が黒く変色していることを確認。
 高圧気中開閉器は、DGR付きであり、二次側には避雷器が設置されていたが、当該事業場は季節操業であり、事故時は休止中のため区分開閉器を開放していた。
 雷により開閉器本体が損傷し、地絡・短絡となり波及事故に至ったもの。
 なお、事故発生前に実施した年次点検・月次点検では、異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:100kW、供給支障時間:46分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  休止中は電力会社の分岐開閉器を開放することを検討する。
参考図 単線結線図(PDF形式/111KB)写真(PDF形式/600KB)

No.10
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、DGR付、 製造年:2012年)
事故の状況  当日は、雷を伴う強い雨が断続的に降っていた。
 電力会社の変電所の地絡継電器、過電流継電器が動作した波及事故が発生。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、高圧気中開閉器の発火焼損を確認した。
 雷の影響で開閉器内部で地絡し、絶縁破壊を起こし焼損事故に至ったものと推定。
 高圧気中開閉器は、DGR付きであったものの開閉器そのものが焼損したことから、波及事故を防ぐことができなかった。
 なお、当該事業場には避雷器は設置しておらず、事故発生前に実施した月次点検では異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:960kW、供給支障時間:75分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  避雷器内蔵の開閉器を設置する。
参考図 単線結線図(PDF形式/126KB)写真(PDF形式/765KB)

No.11
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 高圧気中開閉器(定格:7.2kV、200A、DGR付、 製造年:2013年)
事故の状況  当日は、雨だった。
 電力会社の変電所の過電流継電器及が動作して波及事故が発生。
 電力会社が当該事業所の区分開閉器が落雷により焼損しているのを発見。
 電力会社から当該電気工作物が事故点との連絡を受け、外部委託先の電気主任技術者が点検したところ、高圧気中開閉器負荷側上部に変色、電源側上部に直径2mm程度の穴が空いているのを確認した。
 雷により絶縁破壊を起こし、短絡事故に至ったと推定。
 なお、当該事業場には避雷器は設置しておらず、事故発生前に実施した月次点検では異常は認められなかった。
事故原因 自然現象(雷)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:283kW、供給支障時間:30分
(受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託)
再発防止対策  避雷器の設置。
参考図 単線結線図(PDF形式/108KB)写真(PDF形式/618KB)

No.12
発生年月 平成26年9月
事故発生電気工作物 特別高圧送電線(使用電圧:66kV、電線(HDCC):55mm2
事故の状況  送電線を巡視したところ、送電線柱付近にカモメのものと思われる?窒フ散乱を確認、碍子上に飛来した際に電線と腕金に接触感電し、地絡事故に至り、電気事業者に供給支障を発生させた。
 天候は晴れであった。
事故原因 他物接触(鳥獣接触)
被害状況
(事業場の概要)
供給支障電力:4,300kW、供給支障時間:5分
(受電電圧:33kV、電気主任技術者の選任形態別:専任)
再発防止対策  鳥害防止対策を検討し、有効と思われる対策を計画実施する。
参考図 写真(PDF形式/473KB)

北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311
(内線 2730〜2732)
E-mail bzl-hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp

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