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平成28年度第1四半期(4月〜6月)の管内における感電等死傷事故について

平成29年 3月24日
北海道産業保安監督部

 平成28年度第1四半期(4〜6月)に発生した管内における感電等死傷事故について、電気関係報告規則に基づき当部に対して3件の報告があり、概要についてとりまとめましたのでお知らせします。
 電気工作物を設置する者には、感電、火災及び供給支障等の防止を図るために「電気設備の技術基準」に適合するよう電気工作物を設置し、維持することが求められております。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、これら事故に伴う損失・被害を十分に認識し、保安意識・技術の向上や、適切な点検、計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。

第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期

No.1
発生年月 平成28年4月
事故発生電気工作物 動力用ブレーカー(200V)
事故の状況
  • 被災者は、当該事業場の製造担当作業員である。
  • 製造ラインのベルトコンベアを逆転させるよう指示を受けた被災者は、モーターを逆転させるためブレーカーの電源側2線の結線を入れ替えようと、主幹ブレーカーを開放したが、開放すべき主幹ブレーカーを間違って開放し、充電状態で作業を開始した。
  • ドライバーでブレーカーの電源側T相の結線を外し、S相の結線を外す際に誤ってショートさせ、アーク放電が発生し、両手に火傷を負ったものと推定。
  • 作業時の服装はヘルメット、作業服、薄手の革手袋、安全スニーカーを着用していた。
  • 事故原因 感電(作業方法不良・被害者の過失)
  • 電気の資格のない作業員に指示して、電気の作業を行わせた。
  • 被災者は、図面で主幹ブレーカーの取り付け場所を確認しなかった。
  • 被災者は、作業を行う前に回路の無電圧を確認しなかった。
  • 被災者の上司は、作業内容を電気担当者に連絡しなかったため、電気主任技術者にも連絡がなかった。
  • 被害の状況
    (被害者、年齢)
    電撃症(入院(8日間)、製造担当作業員、45歳)
    再発防止対策
  • 分電盤・制御盤等の扉に、「電気担当の氏名」、「有資格者以外開閉禁止」のステッカーを貼り付け、無資格の作業員に作業を行わせない。
  • 電気担当は、担当作業員に安全教育を実施して、電気の危険性について徹底する。
  • 電気担当は、逆転運転を行う可能性のある機器に正逆切替えスイッチを取り付ける。
  • 自家用電気工作物の工事については、必ず事前に電気主任技術者に連絡し、主任技術者の指導の下、電気取扱いに関する知識のある者に行わせる。
  • 参考図 写真(PDF形式/55.8KB)

    No.2
    発生年月 平成28年5月
    事故発生電気工作物 6.6kV高圧キュービクル(屋上設置) 電灯変圧器一次側高圧ブッシング
    事故の状況
  • 被災者は、当該事業場の設置者からキュービクル解体の見積もり依頼を受けた解体業者である。
  • 被災者は、設置者からキュービクルの鍵を受け取り、解体のための見積もり作業のため、キュービクル内の電力用コンデンサの銘板を確認していた。
  • 近くにいた他者の作業者がキュービクルの外に出てきた被災者の異変に気付き、消防署に通報し、病院に搬送した。
  • 被災者は、キュービクル内の電力用コンデンサの銘板を確認する際、誤って電灯用の高圧ブッシングに左肩が触れ、感電したものと推定。
  • 被災者の服装は、作業服上下、つば付き帽子、作業靴であった。
  • 事故原因 感電(作業準備不良)
  • 受電設備の停止を5月末に予定していたが、停止前に作業を実施した。
  • 設置者は外部委託先の電気主任技術者に通知せず、解体業者に充電中のキュービクルの解体見積もりを行わせた。
  • キュービクルには「高圧危険ステッカー」が貼られ、外部委託先の電気主任技術者の氏名・連絡先が表示されていたが、解体業者は連絡せずに作業を開始した。
  • 被害の状況
    (被害者、年齢)
    電撃傷(入院(3日間)、解体業者、69歳)
    再発防止対策
  • 高圧設備の作業は、必ず資格を有した者に保安管理を行わせる。
  • 作業を計画する段階から、設置者、電気主任技術者、作業者間で連絡を取りながら進める。
  • 作業の実施にあたっても、設置者、電気主任技術者、作業者間で作業前の打合せを行い、準備不備に陥ることのないようにする。
  • 参考図 写真(PDF形式/140KB)

    No.3
    発生年月 平成28年6月
    事故発生電気工作物 キュービクルコンデンサ盤裏面
    事故の状況
  • 被災者は、設置者から当該事業場の工事、維持及び運用に係る業務委託を受けた電気主任技術者である。
  • 事故当日は、当該設備の月次点検として、電気室内の点検、変圧器の電圧・電流・漏れ電流測定及び受電設備の外観点検を行っていた。
  • 所内で停電が発生し、停電に気付いた従業員が、電気室内で倒れている被災者を発見。
  • 被災時の服装は上下作業服、ヘルメット着用、計測時にはゴム手袋着用、計測以外は軍手を着用していた。
  • 事故原因 感電(被害者の過失)
  • 被災者が電気室内の受電設備の点検中、床とキュービクル間の段差につまずき転倒し、高圧充電部(リアクトルブッシング部)に右手が接触し、感電したものと推定。
  • 被害の状況
    (被害者、年齢)
    電撃症 (電気主任技術者、72歳)
    再発防止対策
  • 電気室内を整理整頓し、常に作業に支障が無いようにする。
  • 点検時の立会い、監督、点検を複数名で行い、ヒューマンエラーの防止に努める。
  • 高圧充電部に容易に触れないよう、事故発生箇所の下部にも防護の設置を検討する。
  • キュービクルと床との段差を解消するため、厚めの耐電製のゴムマットや耐火性の床材等の設置を検討する。
  • 参考図 写真(PDF形式/125KB)

    北海道産業保安監督部 電力安全課
    電話:011-709-2311
    (内線 2730〜2732)
    E-mail bzl-hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp

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