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平成29年度に発生した管内における自家用電気工作物の破損等により一般電気事業者の電力供給に支障を与えた事故(波及事故)について、電気関係報告規則に基づき13件の報告があり、事故概要をとりまとめましたのでお知らせいたします。
電気工作物を設置する者には、感電、火災及び供給支障等の防止を図るために「電気設備の技術基準」に適合するよう電気工作物を設置し、維持することが求められております。
電気保安に携わる皆様におかれましては、これら事故に伴う損失・被害を十分に認識し、保安意識・技術の向上や、適切な点検、計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。
発生年月 | 平成29年4月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧電線(定格:6.6kV 種類:OC線 製造年:−年) |
事故の状況 | 変電所の遮断器が地絡により動作し停電となった。 連絡を受け現場に急行し,点検した結果、架空配電線分岐の縁回し線が長すぎたためピン碍子のピン尻が接近し、風雨による振動で接続防護カバーが損傷、不連続に絶縁劣化が進行し地絡事故に至った。 |
事故原因 | 保守不備(保守不完全) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:620kW、供給支障時間:256分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 責任分界点における高圧気中開閉器(Gr 付)の取替えを図る等の防止策を講じる。 |
発生年月 | 平成29年4月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV 200A GR付 製造年:1997年) |
事故の状況 | 変電所の継電器が動作し、工場内煮沸釜からの火災により建屋から木柱に延焼、GR制御BOX及び気中開閉器他が焼損し、地絡事故に至った。 |
事故原因 | 故意・過失(火災) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:160kW、供給支障時間:98分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 引込柱を建屋から離れた位置に設置する。(延焼を防止する観点から) |
発生年月 | 平成29年6月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年: −年) |
事故の状況 | 変電所の継電器が動作し、一部が停電となった。 電力会社から連絡を受け、現場を点検した結果、構内第一柱の区分開閉器の継電器制御線が高圧ケープル碍子型端末部リード線に接触して地絡事故に至ったものと判断した。 |
事故原因 | 保守不備(保守不完全) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:30kW、供給支障時間:55分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 当該開閉器の制御用配線の固定を経年劣化しないステンレスバインドで行う。 |
発生年月 | 平成29年8月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧区分開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年:−年) |
事故の状況 | 事故発生時は周辺で雷が頻発し、豪雨となっていた。 高圧気中開閉器に雷が直撃し、絶縁破壊をおこし短絡、地絡事故に至った。 同時に開閉器内の制御線が焼損したため、DGR制御リレーが不動作となり、開放できず波及事故に至った。 |
事故原因 | 自然現象(雷) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:970kW、供給支障時間:93分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | − |
発生年月 | 平成29年9月 |
事故発生 電気工作物 |
避雷器のリード線(定格:9.4kV 2,500A 製造年:1989年) |
事故の状況 | 変電所の地絡継電器が動作し停電となった。 電力会社から連絡を受け、現地で確認した結果、避雷器のリード線が当日の暴風雨で破断し、地絡事故に至ったものと断定した。 なお、区分開閉器に方向地絡継電器が取り付けてあったが経年劣化により動作しなかった。 |
事故原因 | 自然現象(風雨) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:112kW、供給支障時間:66分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 柱上設置の避雷器を撤去し、動作不良の区分開閉器を避雷器内蔵の物と交換を行う。 |
発生年月 | 平成29年9月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV −A 製造年:−年) |
事故の状況 | 落雷により区分開閉器が破裂状態となったが、継電器の短絡動作はあったものの、開閉器本体が破裂のため開閉動作が出来ず波及に至ったものと思われる。 |
事故原因 | 自然現象(雷) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:1,178kW、供給支障時間:59分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 避雷器設置を検討する。 |
発生年月 | 平成29年11月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年: 2005年) |
事故の状況 | 作業開始のため事業場の気中開閉器のテストボタンで開放したところ、 直後、 気中開閉器から異音と火花が発生した。直後、変電所の継電器が動作し、 停電となった。 |
事故原因 | 設備不備(製作不完全) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:246kW、供給支障時間:44分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 高圧気中負荷開閉器設置後10年以上及び、 受電設備の推奨交換時期を経過したものは早めの更新計画を行う。 今回事故のあった高圧気中負荷開閉器は、 事前情報からリコール対象製品でないと判断しメーカーへ情報提供をしていなかった。 実際は指針軸部及び操作ハンドル軸部の点検対象品であったことからリコール情報に十分留意することとする。 |
発生年月 | 平成29年12月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV −A 製造年:2002年) |
事故の状況 | 停電が発生し、電力会社の要請を受け現場に向かっていたが、交通渋滞により現場到着が遅れることから応援を要請した。 応援が現場に到着し、電力会社の説明を受けた後、電カケーブルの断線及び接触の有無について目視による確認を行ったところ、区分開閉器が破損していた。 |
事故原因 | 故意・過失(作業者の過失) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:549kW、供給支障時間:278分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 地絡継電器の制御電源が電気室内主遮断装置(真空遮断器)の負荷側から供給されている設備においては、 制御電源が主遮断装置の負荷側から供給されていることが分かるように表示をする。 制御電源用ブレーカーの位置を明記する等、担当者以外の者が事故調査をする場合でも制御電源を喪失した状態で、高圧気中負荷開閉器を投入しないよう措置する。 |
発生年月 | 平成29年12月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧ガス開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年:2002年) |
事故の状況 | 周囲一帯が停電となった。 電力会社の調査で、当該事業場に原因があることから現地立会の要請を受けた。 現地に到着し、電力会社の説明を受けた後、電カケーブルの断線及び接触の有無について目視による確認を行ったところ、区分開閉器が破損していた。 |
事故原因 | 保守不備(保守不完全) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:549kW、供給支障時間:278分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 今後も同様の事故を発生させないよう各設備の状態を把握し適切な運転管理及び維持管理を行うこととする。(例えば、高圧ケーブル絶縁診断の実施等) |
発生年月 | 平成30年2月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年:−年) |
事故の状況 | 当該事業場は冬期休業中のため、区分開閉器は解放した状態(電力の分岐開閉器は投入された状態)であった。 区分開閉器の内部短絡が生じたことで波及に至ったものと推測される。 |
事故原因 | 自然現象(雷) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:−kW、供給支障時間:298分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 原因究明後、適切な対策を講じる予定。 |
発生年月 | 平成30年3月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV −A 製造年: −年) |
事故の状況 | 当日は暴風雪の状態であり、区分開閉器2次側リード線接続部の防水絶縁カバーが劣化していた所に湿雪が付着し、付着した雪が融けカバー内に浸水、短絡状態となり波及に至ったものと思われる。 |
事故原因 | 自然現象(氷雪) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:−kW、供給支障時間:58分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | 避雷器設置を検討する。 |
発生年月 | 平成30年3月 |
事故発生 電気工作物 |
高圧気中開閉器(定格:7.2kV 200A 製造年: 2005年) |
事故の状況 | 北電より波及事故の連絡があり、現場に出向き調査した結果、区分開閉器に降り積もった雪(冠雪)に降雨及び湿雪が加わったことで押し固められた状態が形成され、開閉器2次側のリード線が接触状態となったため、相間短絡状態となり波及に至ったものと思われる。 なお、翌日、同じ区間で波及事故が発生した。 |
事故原因 | 自然現象(氷雪) |
被害の状況 (事業場の概要) |
供給支障電力:251kW、供給支障時間:90分/供給支障電力:251kW、供給支障時間:112分 (受電電圧:6.6kV、電気主任技術者の選任形態別:外部委託) |
再発防止対策 | − |
北海道産業保安監督部 電力安全課 電話:011-709-2311 (内線 2730〜2732) E-mail bzl-hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp |
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