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平成31年度第1四半期(4月~6月)の管内における発電所主要電気工作物破損事故等について

令和元年10月11日
北海道産業保安監督部
 平成31年度第1四半期(4月~6月)に発生した管内における発電所主要電気工作物破損事故等について、電気関係報告規則(以下、規則という。)に基づき当部に対して7件の報告があり、概要についてお知らせします。
 主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
 したがって、発電所に電気工作物を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」又は「発電用風力設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
 電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。
No.1
件名 【風力】自家用発電所 ナセル火災事故
発生年月 平成31年4月
事故発生電気工作物 風力機関 風車
事故の概要
  • ベアリング温度高が発生し、風車が停止。その後、火災報知器が作動。
  • 保守員が現場に出向きタワー内を点検し、点検後、外部に出た際にナセル付近より火炎を確認。
事故原因 調査中
再発防止対策 検討中

No.2
件名 【火力】自家用発電所 ボイラー前面壁水管及び蒸発管破損事故
発生年月 平成31年4月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管及び蒸発管
事故の概要
  • 燃焼室上部圧力極高発生。
  • 水張にいて炉内より損傷部位の位置を確認。
  • 前面壁水管に約径3及び約100L、蒸発管に約口30mmの破孔を確認。
事故原因 保守不備(保守不完全)
  • 耐火材の形状で管が流動砂により摩耗・減肉したため、及び耐火により狭くなった管と耐火材の間を流動砂が集中的に流れたことにより局部摩耗し破孔に至った。
再発防止対策
  • 耐火材により流速が局所的に上昇しないように形状や配置に注意し流動砂の異常流れの低減を図る。

No.3
件名 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故
発生年月 令和元年5月
事故発生電気工作物 逆変換装置
事故の概要
  • PCS重故障一括警報発生。
  • 現地にて「アラーム発生」「故障ランプ点灯」「直流ブレーカートリップ状態」を確認。
  • PCSをリセットし、直流ブレーカーをONにし、起動操作を行ったがACBがONにならず、52Rオン異常のエラー発生。
事故原因 調査中
再発防止対策 検討中

No.4
件名 【火力】自家用発電所 ボイラー後面壁水管及び蒸発管破損事故
発生年月 令和元年5月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管及び蒸発管
事故の概要
  • ドラムレベル低発生。
  • 現場確認の結果、対流伝熱部GL+35mより漏洩音とスートブロワ貫通部から湯気の漏洩を確認。
  • 内部点検の結果、後面壁水管のプロテクターの脱落及びW10*L30の破孔、スクリーン管最下管の後面壁貫通部スリーブ摩滅と管の破孔を確認。
  • 修繕作業のため、周囲のプロテクタを撤去した際に後面壁水管に径3の破孔を発見。
事故原因 保守不備(保守不完全)
  • スートブロワの暖管時、ダストを含むドレンアタックによりスクリーン管が摩耗し損傷した。
  • 前後側面壁の水管に対しプロテクタを新規設置して対策をしていたが、上方向の蒸発管・加熱器管の貫通部については未対策であった。
再発防止対策
  • スートブロワの暖管位置に対して管貫通部にプロテクタを設置する。

No.5
件名 【風力】自家用発電所 増速機破損事故
発生年月 令和元年6月
事故発生電気工作物 風力機関 風車
事故の概要
  • 風車振動大及び保護システム動作により風車が停止。
  • 調査の結果、増速機側面に亀裂を発見し少量(滴る程度)の漏油を確認。
  • また、直後にピッチ実角信号異常の警報も発生しており、増速機点検口より状況確認したところ遊星歯車の損傷を確認。
事故原因 調査中
再発防止対策 検討中

No.6
件名 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置事故
発生年月 令和元年6月
事故発生電気工作物 逆変換装置
事故の概要
  • インバータ停止信号受信。
  • 現地にてPCSメーカーと連絡を取りながら復帰作業を実施したが復帰できず、PCS筐体内を確認したところ、黒く煤けている部分を発見。
  • PCSメーカーによる内部調査の結果、インバーターユニットの焼損を確認。
事故原因 調査中
再発防止対策 検討中

No.7
件名 【火力】自家用発電所 ボイラー前面壁水管破損事故
発生年月 令和元年6月
事故発生電気工作物 ボイラー 水管
事故の概要
  • 燃焼室上部圧力極高発生。
  • 前面壁天井水管(ベンド部付近)の破孔及び減肉を確認。
事故原因 保守不備(保守不完全)
  • 定点観測部から外れた部位が想定外に減肉していたと推察され、摩耗により配管肉厚が不足し破孔に至った。
再発防止対策
  • 定点観測位置を追加し監視する。

お問合せ先

北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311
(内線 2720~2722)
E-mail:bzl-hokkaido-denryokuanzen★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。