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令和元年度第4四半期(1月〜3月)に発生した管内における発電所主要電気工作物破損事故等について、電気関係報告規則(以下、規則という。)に基づき当部に対して5件の報告があり、概要についてお知らせします。
主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
したがって、発電所に電気工作物を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」又は「発電用風力設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。
件名 | 【火力】自家用発電所 ボイラー水管破孔事故 |
発生年月 | 令和2年1月 |
事故発生電気工作物 | ボイラー 水管 |
事故の概要 | ・ドラムレベル低発生。 ・タービン入口蒸気温度低発生。 ・対流伝熱部マンホール直下、左側面水管に破孔を確認。 |
事故原因 | 設備不備(製作不完全) ・スートブロワの噴気流から保護するために設置した平プロテクタの上面を左側面壁方向に整流されたスートブロワ噴気流が水管を摩耗し破孔に至った。 |
再発防止対策 | ・平プロテクタの改造を実施して分散板を追加することで水管にスートブロワ噴気流が直接当たらないように防護した。 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和2年3月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | 通常運転中、故障アラームを受信。PCS停止を確認。 メーカーによる内部点検の結果、PCS本体とインバータユニットのIGBTに焼損を確認。 |
事故原因 | 調査中 |
再発防止対策 | 検討中 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和2年3月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | 通常運転中、監視システムにてPCS障害の警報IGBT異常(インバーター異常)の検出を確認。 現地調査でACブレーカのトリップとPCS内部の部品一部が焼損していることを確認。 なお、ACブレーカのトリップはPCS内部焼損により短絡状態となってトリップに至ったと推定。 |
事故原因 | 調査中 |
再発防止対策 | 検討中 |
件名 | 【火力】自家用発電所 ボイラーばい煙処理設備空気圧縮機破損 |
発生年月 | 令和2年3月 |
事故発生電気工作物 | ボイラー ばい煙処理設備空気圧縮機 |
事故の概要 | ・バグフィルターコンプレッサーがトリップ。 ・空気ラインの切り替えを実施中にバグフィルター差圧が増大したため、ボイラー炉内圧力が正圧になり逆火が発生。 ・缶前のケーブルラック上のケーブルを一部焼損した。 |
事故原因 | 設備不備(施工不完全) ・バグフィルターコンプレッサーモーターの分解点検結果、固定子コイルに焼損部位がありコイル間絶縁物の欠損を確認。 ・前回の整備時のコイルの納め時にコイル間絶縁物が適正な位置に挿入されず振動により絶縁物が摩耗し相間短絡に至ったと推定。 |
再発防止対策 | ・バグフィルターコンプレッサー以外からも自動的に空気を供給できるバックアップ空気配管を増設。 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和2年3月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | 通常運転中、PCS『重故障』発生。 メーカー技術員が点検したところINVユニット内IGBT部の破損(焼損)を確認。 |
事故原因 | 設備不備(製作不完全) ・IGBTモジュールTIチップのコレクタ端子とエミッタワイヤ間で近接している箇所が確認された。 ・稼働年数が経つにつれてワイヤたわみが増し、端子に近接してワイヤ接触確率が上昇。この近接によってスイッチング時にTlコレクタ端子とエミッタワイヤ間で放電が発生し、短絡電流が流れてIGBTモジュール破損に至った。 |
再発防止対策 | 予防保全として発電所全PCSについてIGBTモジュールTIコレクタ端子とエミッタワイヤ間距離を拡大し、端子とワイヤが接触しない距離を確保した改善品に交換した。 |
北海道産業保安監督部 電力安全課 電話:011-709-2311 (内線 2720〜2722) E-mail bzl-hokkaido-denryokuanzen@meti.go.jp |
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