本年7月、他管内の露天採掘場での発破現場において、電気雷管の導爆線への接続等を担当した発破作業員の退避中に、おりからの落雷によって当該火薬類が起爆する事案が発生しました。本件による人的被害は発生しておりませんが、発破作業員が予定された退避場所に到着する前に起爆したものであることから、重大な災害に繋がる恐れのあった事案と考えます。 本年は、関東地方を中心に落雷件数が増加しているとの報告もありますが、日頃からの発破時における落雷への備えは、重大災害防止の観点から重要かつ不可欠です。 関係各位におかれては、別紙の鉱山保安法関連規定等を参考にしつつ、落雷対策として必要な安全対策が講じられているか、当該安全対策が適切かつ確実に実施されているかについて、あらためて御確認いただき、落雷による災害発生防止のための安全対策の確実な実施に万全を期していただきますよう、よろしくお願い申し上げます。 なお、鉱山保安法施行規則では、発破作業において異常爆発の防止並びに発破作業者及び周辺への危害を防止するための措置等(鉱山保安法施行規則第13条第5号及び第6号)を求めるとともに、関連する火薬類取締法施行規則においても落雷の危険があるときは、電気雷管又は電気導火線に係る作業を中止する等の適切な措置を講ずること(火薬類取締法施行規則第51条第11号)が規定されており、火薬類取締法令の解説(日本火薬工業会編)においても「ラジオや雷警報器等による雷発生の把握、電気雷管及び電気導火線に係る作業の中止、安全な場所への退避等、適切な措置をとること」とされています。
(別紙)鉱山保安法令等における発破作業等の異常爆発の防止等に関する規定〈抜粋〉
災害等情報(詳報)2024年7月24日発生