令和 4年 3月15日
北海道産業保安監督部
北海道産業保安監督部
令和3年度第2四半期(7月~9月)に発生した管内における発電所主要電気工作物破損事故等について、電気関係報告規則(以下、規則という。)に基づき当部に対して8件の報告があり、概要についてお知らせします。
主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
したがって、発電設備を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」、「発電用風力設備に関する技術基準」又は「発電用太陽電池設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。
主要電気工作物は、施設の運転、維持又は保安対策上必要不可欠なものとして規則に定められており、当該電気工作物の破損事故によっては、施設の機能に重大な影響を及ぼすだけではなく、道路や公園等の公共の財産に損害を与え、社会的に影響を及ぼすおそれがあります。
したがって、発電設備を設置する者には、上記のような損害の発生等を抑止するため、「発電用火力設備に関する技術基準」、「発電用水力設備に関する技術基準」、「発電用風力設備に関する技術基準」又は「発電用太陽電池設備に関する技術基準」に適合するよう維持、管理するとともに、万が一、当該事故が発生したときには、その原因を究明し、再発防止対策を図ることが求められています。
電気保安に携わる皆様におかれましては、本事例を参考として、事故に伴う損害を十分に認識し、発生し得る社会的な影響を踏まえ、保安意識・技術の向上や、適切な点検・計画的な設備更新を図るとともに、自主保安体制の充実・強化に努め、電気事故の防止に役立てていただきますようお願いいたします。
件名 | 【風力】自家用発電所 リアクトル破損事故 |
発生年月 | 令和3年7月 |
事故発生電気工作物 | 限流リアクトル |
事故の概要 | 通常運転中、故障表示が発生し風車が停止。調査の結果、リアクトルに焼損を確認。 |
事故原因 | 保守不備(自然劣化) 運転開始から交換履歴もない為、微細な振動、湿気による吸湿、使用による発熱等、長期使用による絶縁物の経年劣化により絶縁破壊、地絡に至ったと推測。 |
再発防止対策 | 劣化の進行を遅らせるため、ポータブルファンを用い、リアクトル及び盤内の放熱を促す措置を検討。 |
件名 | 【水力】電気事業用発電所 入口弁シート固定ボルト破断および発電支障事故 |
発生年月 | 令和3年8月 |
事故発生電気工作物 | 入口弁 |
事故の概要 | 運転停止過程で入口弁下流側シート弁が「全閉」とならず、漏水音が発生、当該内部確認したところ、入口弁シートを弁体に固定する複数個の固定ボルトの折損を確認。 |
事故原因 | 設備不備/製作不完全 固定ボルト頭部付け根にR形状不足があり、可動シート動作時の水圧変動が集中応力として荷重したことにより、疲労破壊したと推定。 |
再発防止対策 | 固定ボルトはJIS規格に適合したボルトに全数取替。また次回入口弁更新の際には、サンプリングでのボルト形状の確認等を実施。 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和3年8月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | PCSの故障表示が発生。調査の結果、PCS内の電解コンデンサの破裂及び液漏れを確認。 |
事故原因 | 調査中 |
再発防止対策 | 検討中 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和3年9月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | PCSの故障表示が発生。調査の結果、PCS内のインバーターユニットの破損を確認。 |
事故原因 | 調査中 |
再発防止対策 | 検討中 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和3年9月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | PCSの故障表示が発生。調査の結果、PCS内のインバーターユニットの破損を確認。 |
事故原因 | 不明(不明) PCS内のIGBTの偶発的故障を起点とし破壊が発生。要因調査は部品破損が激しく不可能。 |
再発防止対策 | メーカーによるスクリーニング・試験を経て出荷された製品内部品の偶発的故障であることから、メーカーへの更なる品質向上を要望。 |
件名 | 【水力】電気事業用発電所 入口弁シート固定ボルト破断および発電支障事故 |
発生年月 | 令和3年9月 |
事故発生電気工作物 | 入口弁 |
事故の概要 | 調相運転への移行過程で入口弁シート弁(下流側)が「全閉」とならず、起動渋滞を検出しトリップ。流水音から漏水していることを確認。当該内部確認したところ、入口弁シートを弁体に固定する複数個のボルトの折損を確認。 |
事故原因 | 設備不備(製作不完全) 固定ボルト頭部付け根にR形状不足があり、可動シート動作時の水圧変動が集中応力として荷重したことにより、疲労破壊したと推定。 |
再発防止対策 | 固定ボルトはJIS規格に適合したボルトに全数取替。また次回入口弁更新の際には、サンプリングでのボルト形状の確認等を実施。 |
件名 | 【火力】電気事業用発電所 ガスタービン燃料ガス流量調節弁不具合による発電支障事故 |
発生年月 | 令和3年9月 |
事故発生電気工作物 | ガスタービン 燃料ガス流量調節弁 |
事故の概要 | ガスタービン保護ランバックが発生し、ガスタービン保護ランバック要因が解消せずユニット停止。燃料ガス流量調節弁の工場分解点検を実施したところ、燃料ガス流量調整弁内部部品の損傷を確認。 |
事故原因 | 設備不備(製作不完全) 燃料ガス流量調節弁のアクチュエータカップリングシャフトと下部スプリングシートのねじ込み部に緩みが発生・進行したことで、下部スプリングシートからアクチュエータカップリングシャフトが脱落し、弁が閉止状態となった。これにより、燃料流量が急変し、発電機出力が低下したため、ガスタービン保護ランバックに至ったものと推定。また、ねじ込み部が緩んだ原因は、弁体出口を通過する燃料ガスが乱流を引き起こし、弁体シャフトを振動させたことによるものと推定。 |
再発防止対策 | ねじ込み部の緩み防止対策として、ねじ込みトルクの上昇及びねじ込み部に緩み防止剤を塗布。 ねじ込み部の緩み監視用に、弁開度指令値と開度フィードバック信号の偏差が設定値を超えた場合に警報を発生する装置を設置。 |
件名 | 【太陽電池】自家用発電所 逆変換装置破損事故 |
発生年月 | 令和3年9月 |
事故発生電気工作物 | 逆変換装置 |
事故の概要 | PCSの故障が発生。調査の結果、PCS内のCTの不良を確認。 |
事故原因 | 不明(不明) 電流センサが故障したことにより、回路の電圧降下が発生し、制御基板その影響を受け動作不良を起こしPCSが多数の故障を検出。 |
再発防止対策 | 同型式のCT及び制御基板等について点検し、問題の無いことを確認。 |
お問合せ先
北海道産業保安監督部 電力安全課
電話:011-709-2311(内線 2720~2722)
メール:bzl-hokkaido-denryokuanzen★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。
電話:011-709-2311(内線 2720~2722)
メール:bzl-hokkaido-denryokuanzen★meti.go.jp
※ [★]を[@]に置き換えてください。